なないろの音符たち

バイオリン&ハープ、日本&ロシアのつれづれ日記

『小公女セーラ』のような本当にあった話

親戚にそんな人がかつて居たとは思ってもいなかった。

『小公女』は、小学校の読書感想文でちょうど読んで仕方なくどうにか書いた、、
その後アニメで『小公女セーラ』をじっと見ていた、、
インパクトのあるお話で、セーラが偉くて印象深かった。ハッピーエンドで良かった。

でも、ダイヤモンド鉱山で出る・出ないの逆転劇があり、失敗したお父さんが死んでしまう(その後出た)、
悲しみのヒロインなんて、物語の作り話っぽい。
まれな空想のまったく関係ない世界と思っていた。

親戚から聞いた話だが、しかしそのセーラのお父さんに、私の曾祖父がそっくりだったようだ。

🥇🥇🥇

私の父方の直系は武士で、城の祐筆を代々務め、
殿から賜った刀や大なた等が沢山残っていた。
その後も公務員や教員など長男系はまじめ気質な人が多かった。

そのなか私のおじは異色で、〈鉱山の父〉に一番似ているから心配だ、とよく言われていたそうだ。
おじから聞いたその鉱山の父、おじの祖父、中山の話。

🥇🥇🥇

この人物は、北海道銀山(後に金も出た)を買い、
沢山の人を雇って鉱山発掘をしていた。

青山御用邸のお隣りの屋敷に住んでおり、

旗あげしてはそれーっと北海道になだれ込み、
鉱山を掘るのだが、ほってもほっても出ない。

数カ月してやむなく戻ってきて、また陣を立て直し、人を集めては北海道に乗り込む。の繰り返し。

祖母は、スイスの奇麗な仕掛け時計が
お家にあったり、急になくなったり、(質屋。)
学校を7度も転向させられたり等、苦労したそうだ。
その父親に息子が似ているようでは
確かにさぞや心配したろう。


ついに、出るはずの銀は出なかった。

みんなの不審も募ったのではないか…

とうとう曽祖父は、北海道で病気になってしまった。


そして亡くなる前、銀山を人手に渡したのだった。


次に買った人が掘ったらもうすぐに、銀がたくさん出てきた。そのうえ金も。

曽祖父は、あと一歩!の所で惜しくも亡くなってしまったのだった。(泣)

一代では大変な大仕事だったのかもしれない。
息子がなく、娘たちしか居なかった。

当時買った人は、これは前任者の賜物だと言って
沢山分けてくださったそうな。
(その人も偉い。幸運だし、更に幸せになられたと思う。)

それで曽祖父の妻は人員に配り、残りの大金を
大きな壺のぬか漬けの底に何壺も入れて保管し
その後を生活したそうな。

もちろん出た物は曾祖母家が使ってしまったから
私達には何も無い。


🥇🥇🥇


本当にこんな話、あるんですね。

それも日本で、私のたった3代上の身の話とは。


この事からもセーラのお父さんの身の上は、どこかに本当にあった話で、
そこからバーネットは書いたのかも?と思いました。


小学生の時こういう事を知っていれば身につまされて、
しぶしぶでなく何か違った感想文が書けていたかもしれない。。

🌿

Mihoko Nakane Kandinsky



次回は、明治〜大正に天皇の御所に上がっていた
(今出の)中山家の祖母や曾祖母、
その上の母の話を書き留めたいと思います。